民主党のシナリオとは?

参院選で有権者は、民主党を敗北させた。

だが、その結果、政界はバラバラとなり
民主党は全く法案が成立できなくなった。

必然的に政界再編が迫られる。

みんなの党は10議席と多いに勝ったが、思惑が狂った。

民主党が51、52に留まっていれば、
みんなの党と組めば法案が成立したのだろうが
負けすぎたのでみんなの党と組んでもダメである。

小沢一郎さんが自民党との大連立を
図る可能性もなきにしもあらずだが、
検察審査会の議決はたぶんクロと出るので
表立っては動けない。

菅さんも責任問題に蓋をしたままなので
大きな動きはできないだろう。

民主党は、どこへ向かうのだろうか?

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民主党苦戦の理由・消費税

参院選を直前に控えて
民主党が非常に苦戦をしている。

朝日、読売はじめ各紙の予想では、
なんと民主党は50議席を割る可能性が強いようだ。

その主たる原因は消費税にある。

菅首相は自民党が消費税10%を打ち出したのを受けて、
民主党も10%と言う数字を表明した。

これが菅内閣の支持率を下げるきっかけになった。

朝日新聞では当初は60%あったのが、ついに39%となり、
読売新聞は64%あったのが、45%となった。

振り返れば、消費税を打ち出した首相は
いずれも失脚している。

消費税を導入した竹下登首相、
消費税を3%から5%にあげた橋本龍太郎首相。

消費税を上げることに対する国民の反発は凄まじい。

一つには、菅首相は周到な用意もなく
唐突に引き上げを発表した。

朝日新聞、読売新聞をはじめ全国紙は
消費税値上げを認め、反対意見は皆無だった。

全国紙、そしてテレビも
消費税についての本腰を入れた論議をしなかった

だから菅さんはついそれが常識だと
安易に捉えてしまったのだ。

確かに日本の借金は870兆あり、
GDP比率で180%に達している。

こんなに財政が悪化している国は他にない。

更に、イギリス、フランス、
ドイツなどヨーロッパ各国は消費税が20%近いのに
日本は5%とずば抜けて低い。

こういう数字を見ると、消費税の値上げが当然で
10%はまだ少なすぎるとさえ思える。

それに、現在は実は数字の上では景気は良いのだ。
1~3月のGDPの伸び率は+4.9で、5~6月も悪くない。

しかし、景気が良くなったと実感できるのは
東京、名古屋、大阪くらいしかない。

地方、特に参院選で言えば一人区は景気が悪い。

こういう地方の人々にとっては、
景気が悪いのになぜ消費税を大幅に上げるんだと、
いずれも大反発、大反対だ。

実は大新聞、そして全国ネットのテレビは、いずれも東京にあり、
東京の景気で判断しているのだ。

ここに重大な思い違いがあった。

消費税の値上げを表明するのなら、
もっと周到な用意が必要だった。

なぜ、10%なのかという根拠も説明していない。

消費税をどのように遣うのか、
消費税を上げると景気がどのようによくなるのか、
こうした説明を殆どしていない。

更に、消費税で支持率が落ちると菅さんの表現が色々ぶれた。
その事で有権者はいっそう不信感を抱いた。

選挙まで残り少なくなってきたが、
菅民主党は果たして厳しい流れを逆転できるのかどうか。

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日本はなぜ、弱くなったのか

よく「失われた20年」と言われる。

確かに20年、世界の中でも日本の地位は
どんどん下がっていく。

例えば、一人当たりのGDPは
2000年には世界で3位であったのが、
2008年には23位に落ちている。

総合国際競争力も、
90年には世界第一位であったのが、
2010年には27位に落ちている。

なぜこれほど落ちたのだろうか。

実は、国際社会の中で日本の技術力は高い。

にもかかわらず、
商売が下手になっているのである。

例えば昨年の暮れ、
アラブ首長国連邦が原子力発電所の発注をした。

実はこれから世界は原子力発電の時代である。

中国を始め、アジアの国々で
原子力発電所がどんどん作られる事になる。

そして日本の原子力発電所建設の技術は世界で一番高い。

世界で最も高い技術を持っているのは東芝である。
2番目が日立製作所、3番目が三菱重工である。

アラブ首長国連邦の原子力発電所の発注をしたのは
石油がピークアウトを迎えオイルメジャー達は
埋蔵量がどのくらいなのか掴んでいるはずである。

つまり、石油の未来は明るくないのだ。

そこで中東の産油国は石油は貴重な輸出品として、
国内の電力は、原子力発電でまかなうことにしたのだ。

僕は、当然アラブ首長国連邦の原子力発電所は
東芝や日立が受注するものと思い込んでいた。

ところが東芝も日立も落ちて、
なんと受注したのは韓国であった。

なぜ技術力が高いはずの日本が負けたのか。

東芝や日立は原子力発電所を作ると言う事で受注しようとした。

ところが、韓国が原子力発電所を作り、しかも運転もする。
そして60年間安全を保障する、と言う条件を示して勝った。

原子力発電所だけではなく、
全部1パッケージで提案したのである。

これをシステム輸出という。

今まで日本は原子力発電所をはじめ
テレビ、自動車など単品輸出をしてきた。
その時代が終わろうとしているのである。

5月初旬に仙谷由人さんと前原誠司さんがベトナムを訪問した。

仙谷さんは原子力発電所を売る為で、
前原さんは新幹線を売る為であった。

これまでならば、日立や東芝が出て行ったのだが、
仙谷さんが日立や東芝と一緒に原子力発電所を運転、
運用する東電や関電などの電力会社、
そして安全管理をする原子力安全委員会などのスタッフを
一緒に連れていった。

つまりワンパッケージで輸出をする為である。

前原さんは新幹線を売りに行った。

日本の新幹線が発足して以来、
一回も脱線事故を起こしていないし、
死亡事故も起こしていない。
しかも、時間は極めて正確である。
こんなに正確に安全に鉄道を運行してる国はない。
更に、日本の鉄道の信号システムは世界一である。
前原さんはこういう物を
全部ワンパッケージにして
売りに行ったのである。

もう一つ注目されているのは水ビジネスだ。

水ビジネスは100兆円市場だと言われている。

東レなど日本の水についての技術力は高い。

ところが水ビジネスの中心は、
水のオペレーション、運営管理のシステムである。

日本の水道はアジアで最も質が高い。

ところが、これまで日本は
水ビジネスのエリアに参入できなかった。

なぜなら、日本の水道の運用管理を行っているのは、
各地方自治体の水道局である。

つまり、役人が行っているわけで、
役人達はビジネスと言う認識が全くない。

ところが、最近になって東京都知事の石原慎太郎さんが、
東京都水道局がいろいろな企業と組んで、
水ビジネスに参入する、世界に輸出すると発表した。

こういう例が数多くある。

つまり、これまでの産業構造が
大きく変わろうとしているのである。

これに乗れるかどうかが日本の将来を決める。

さて、現在、小泉・竹中コンビの経済政策が
非常に批判されている。

実は彼らは、こういう産業構造の転換を
いち早くやろうとした。

そのために、思い切って規制を緩和した。

しかし、その為に競争が激化して格差が大きくなり、
倒産する企業や失業する人々が増加した。

特に、地方で多く出た。

だから、極めて評判が悪い。

しかし、彼らがやろうとした事は間違いではない。

ただ、競争に負けた企業や人々に対する、
セーフティネットが張れていなかった。

倒産した企業、その従業員達はどうやって生活をするか。

その点が抜け落ちてたのである。

僕は、競争が悪いのでなく、
セーフティネットの拡充が必要なのだと考えている。

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人がいいけど仕事をしない政治家と、 悪い事もするが仕事のできる政治家、 どちらが、国民にふさわしいか

「人がいいけど仕事をしない政治家と、
悪い事もするが仕事のできる政治家、]
どちらが国民にふさわしいか」

と言う質問をうけた。

まず、仕事をしない政治家はいない。

どの政治家も懸命に仕事をしている。

選挙で当選するという事は、
尋常の努力では成しえない。

更に、いま日本は数々の難問を抱えている。

少なくとも政権党の政治家達は、
寝る時間を割いて頑張っているはずである。

さて、質問についてだが、
鳩山さんと小沢さんを比べるとわかりやすい。

鳩山さんはやたらに人が好い。
人々への心配り、配慮では誰にも負けないと思う。

だが、彼は権力闘争にはあまりにも関心がない。

例えば、普天間基地の問題で彼は、
沖縄にこれ以上迷惑をかけるのは良くないと考え、
移設先は国外、最低でも県外だと主張した。

この理念は良くわかる。

彼は移設先をグアムだと考えていたのである。

だが、アメリカとの交渉で抑止力の面で
グアムはダメで沖縄だと決めざるを得なくなった。

一つにはアメリカとの交渉にも問題がある。
交渉とはギブアンドテイクである。

グアムに移設する代わりに
何をアメリカに提供しようと考えたのか。

こうした部分は通常何十年か立たないと公表されない。

しかし、僕は疑っている。

日本側が何か提供すると言ったのか。
言わなかったのではないか。

どうも鳩山さんを見ていると
ギブアンドテイクという事は考えていないようだ。

更に、沖縄しかないとわかって
鳩山さんは一体何をしたのか。

僕は、鳩山さんに

「昨年の暮れに沖縄しかないとわかったら、
なぜ1月、2月に沖縄に飛んで
心から謝罪し説得をしなかったのか」

と問うた。

すると鳩山さんは、回りが総理は行かなくて良い、
我々が5月中に必ず決着をつけるから、と言ったそうだ。

鳩山さんはどうも人を疑うと言う事がないようだ。

なぜ首相は行かないほうがいいのか。

回りは一体どう言う段取り、
手段で決着をつけるつもりなのか。
それをとことん追求する事をしなかった。

どうやら、人を疑う事は悪いことだと思っているようだ。

更に、5月4日に初めて沖縄を訪問した時も、
回りは行くなと止めたようだ。

それを無理に押し切って沖縄訪問をしたのである。

自民党の場合ならば、首相が沖縄訪問をするとなれば、
事前に根回し、裏交渉、段取りなど全てつけておくはずである。

ところが、なんと鳩山さんは事前の根回しも裏交渉も何もなく、
ぶっつけで沖縄に飛んだ。

政治の常識で見れば、こんな事はあり得ない。

ムチャクチャである。

ところが、鳩山さんは
事前の根回しや裏交渉などをやるのはフェアじゃない、
と思った、と話した。

こうした鳩山さんと対象的なのが小沢さんである。

小沢さんは、政治とは権力闘争だと考えている。

昨年の総選挙、そしてその前の参院選で
民主党が連勝したのは小沢さんの功績である。

彼は、政治とは相手に勝つことだと考えている。

勝つためには何でもする。

民主党が政権を握ると、
閣僚人事や党人事はほとんど小沢さんが決めた。

鳩山さんが選ぼうとして
小沢さんに外された政治家を僕は何人も知っている。

小沢さんは、完璧主義者である。

その為に情報と金を独占する。

妥協を認めない。

その為に外部から見ると独裁者に思える。

小沢政治とは勝つことであり、
勝つためには数を揃える事である。

そのためには金もかかる。

2人を比べれば明らかに
小沢さんの方が仕事の出来る政治家に思える。

だが、金と情報を独占するというやり方は、
時代にそぐわなくなってきているのではないか。

自民党の政治が国民に飽きられたのは、
密室談合型で透明度がなかったからである。

その意味では、小沢さんの政治は自民党政治に近い。

国民は、密室談合型ではない透明で政策の決まるプロセスを
オープンにする政治を求めている。

その為に民主党を選んだのである。

鳩山さんは人が好すぎた。

回りを疑うという事をしなかった。

回りに委ねた。

これは問題だと思うが、
より透明なよりオープンな政治を求める、
と言う流れは変わらないはずである。

現に菅内閣は小沢さん及び、
小沢グループを排除することで、
なんと支持率を3倍以上にV字回復させた。

国民の多くが小沢政治は古い、
と感じていた証拠である。

僕は、戦後日本で一番仕事が出来た政治家は
田中角栄だと思っている。

田中角栄以前は、
帝大を出て高級官僚になった人物しか
首相になれなかった。

彼は小学校卒でそれをぶち壊した。

だが、ぶち壊した手段はいわゆる金権政治であった。

僕は率直に言えば、田中角栄の金権政治は認めている。

田中角栄は、東京・名古屋・大阪と
特に日本海側の住民達との格差をなくそうとした。

列島改造論と言うのは
太平洋沿岸にある工場を日本の各地に分散させる事で、
豊かさを全土に広げようとしたのである。

福祉を拡充したのも田中角栄である。

田中角栄のスローガンは、
均衡ある国土の発展であった。

僕は当時としてはこれは誠に正しかったと思う。

だが、その後の自民党の政治家達が
時代は代わり高度成長は終ったにも関わらず
田中政治を真似ようとした。

そこで国民は自民党に飽きた。

ざっくり言えば、
小沢さんは田中政治を見習おうとしている。

現在は金権政治から新しい政治への端境期だと思う。

鳩山さんは新しい政治を作れないまま挫折した。

菅さんにそれが出来るかどうか。

注目している。

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iPadによる知的革命

iPadを試してみた。

遅ればせながら様々な世界の大学の講義が
データベース化されている事を知った。

iPadを教科書にと言う話も含め
これは教育革命、知的革命を起こそうとしてると感じた。

しかし、ここでの共通語は英語だ。

英語が今後の知の世界の
スタンダードなツールになる事は避けられないだろう。

だが、日本人としては
ここになんらかの抵抗をしてみたくなる。

日本語は学べば学ぶほど難しいが
発音しやすいので入り口は容易と聞いた事がある。

発音しやすい事を武器に
日本語に興味を持ってもらうと言う仕掛けを
海外にしていくのはどうか。

言ってみれば言葉のマーケティングであり言葉のセールスだ。

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民主党のこれから

今、民主党の中で鳩山首相退陣論が爆発的に起きている。

特に、7月の参議院選挙で再選を狙う議員達から、悲鳴のように噴出している。

このままでは民主党は参議院選で極めて厳しい。

30台の議席しか取れないかもしれない。

そこで参議院改選組にとっては死活の問題である。議員は落選したらただの人になる。

特に、輿石参議院会長は日教組を母体に当選している。

日教組の中には社民党支持の人たちも少なくない。

彼らが選挙協力しなければ当選は難しい。

そこで、参議院改選組は何とかしなければ、と慌てふためき鳩山退陣論が噴出してきた。

今日、鳩山小沢会談が行われる。

問題は小沢さんが鳩山退陣に踏み切るかどうかだ。

小沢さんが踏み切れば、党内は退陣色が半分をはるかに上回る。

だが、問題は鳩山さんが退陣して後継総理を誰にするかだ。

仮に、菅さんや原口さんが総理になっても参議院選挙は負ける。

負ければ総理は辞めなければならない。

たった1ヵ月半の総理に誰がなるだろう。なり手はいないだろう。

僕は、参議院選挙に負ければ鳩山首相、小沢幹事長両者とも辞めるべきだと思っている。

選挙に負けた責任は両者にあるからだ。

ここで小沢さんが自分だけの生き残り策を講じると事態はややこしくなる。

二人が辞めて9月の末の代表選を早め、選挙をすべきである。

そして、代表に選ばれた人物がフェアに幹事長を決める。

下手をすると、小沢派・反小沢派の権力闘争になる。

こうなると民主党が分裂する可能性もある。
僕は、昨年の選挙で民主党が政権を取ったので、なんとか二大政党制を安定させたいと思っている。

問題は、民主党と自民党の違いがあまりにもないことだ。

アメリカの場合は、キリスト教に忠実なのが共和党、キリスト教より自由になろうとしているのが民主党と明確な違いがある。

更に、共和党は世界の警察として軍事力を重要視し、民主党は対話と協調の姿勢が強い。

僕は、民主党は福祉を重視する政党、自民党は経済成長を重視する政党、そして旗印を明確にすべきだと思っている。

ところが、世論迎合で旗印を明確にできないでいる。

外交については、僕は、ざっくり言えば自民党がアメリカの共和党、民主党がアメリカの民主党の路線をとるのがわかりやすい。

ところが、これも両党曖昧になっている。

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日米安全保障と普天間問題について

普天間問題はこじれにこじれているが、日米の関係を考える絶好のチャンスだと思う。

当初、鳩山さんが普天間基地をグアムに移設することを考えていた。

ところがアメリカがグアムはNO、と言ってきた。

理由は「抑止力」であった。

東西冷戦は終った。だけど、アフガン戦争は続いている。

北朝鮮の危機もある。中国が軍事力を拡大している。

だから、アジアの安全平和のための抑止力として、普天間の移設先は沖縄でなければならない、と言うのである。

それでは「抑止力」とはなんなのか?

これまで、私達日本人は、抑止力を真剣に考える事をしなかった。

実は日本とアメリカの関係は、日米安保条約を含めて冷戦の時代にできたものである。

20年前に冷戦は終った。

だから日米関係も、ポスト冷戦にふさわしい関係を再構築すべきである。

僕は、鳩山さんにオバマ大統領と会った時に、なぜこれから日米のトップ、そして関係者達が時間をかけ回を重ねて新しい日米関係を構築しよう、その体制を作ろう、と言わずに「トラストミー」なんて言ったのか、と問うた。

鳩山さんは、よくなかったかもしれない、と答えた。

さて、新しい日米関係を構築するにしても、抑止力をどう考えるかが問題である。

僕は、中曽根さんと対談した時に「東西冷戦が終ったと言う事は、世界が平和になることではない」と言った。

中曽根さんは「冷戦が終ったという事は、神が人類にくれた平和を考える為の安定した時間」だと話した。

ところが、すぐにイラクがクエートを侵攻する、という事件が起きた。

そして、イラクがイスラエルと対立しているパレスチナを露骨に支援しだした。

東西冷戦は終ったが、アラブ問題が厄介な事態となった。

2001年に9.11が起きた。

アメリカは怒り、ビンラディンをやっつけようとアフガン戦争が始まった。

更にイラク戦争が始まった。

また、アメリカとイランの関係が急速に悪化した。

東西冷戦とは違う複雑な戦乱の時代となった。

北朝鮮が核実験をし、アジアの安定も壊れた。

僕は、冷戦が終って米軍が沖縄から撤退する日が遠くはない、と考えていた。

だが、そうはならなかった。

イラク戦争にも沖縄基地が使われ、アフガン戦争にも重要なアメリカの拠点となっている。

抑止力という言葉が、新たな現実性を帯びてきたのである。

抑止力など虚の理屈だという意見もある。

だが、僕はジャーナリストとして、理想は求めるが現実から遊離するわけにはいかない。

抑止力など関係ないとは言い難い。

僕は、鳩山首相はいきなり普天間の移設を持ち出すのではなく、日米関係を将来どうするか、

沖縄からグアムに移転、という計画をどのように進めるのか、こういう論議をこそ始めるべきだったと思っている。
選挙の時に、いきなり「普天間を国外、最低でも県外」と言ったのは、気持ちはわかるが、野党ゆえの軽はずみだと判断せざるを得ない。

5月28日の日米共同声明は、結局、普天間基地をずっと続ける、という宣言でしかなかった。

沖縄県民にとっても最悪の事態である。

僕は、鳩山首相、或いは後継首相は、数ヶ月という単位ではないが、沖縄基地のグアムへの転換を真剣にアメリカと討議すべきだと思う。

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「ガラスの巨塔」を読んで

元NHKの今井彰の書いた「ガラスの巨塔」という話題の小説を読んだ。

非常に面白かった。

今井は「プロジェクトX」のプロデューサーで、
一時はテレビ界の最高のプロデューサーとしてもてはやされた人物であった。
芸術祭賞をはじめ、数々の賞を受賞している。

僕自身、テレビ界で生きているので、
今井の気持ち、苛立ちや悔しさなどが良くわかる。

今井は地方局出身で、
湾岸戦争で捕虜となったアメリカ兵の家族を克明に取材した。
その粘り、執拗さには頭が下がる。

この番組をきっかけに彼は認められ、
大ドキュメンタリーをいくつも物にする。

そして「プロジェクトX」のプロデューサーとなり、
会長にまで深く信頼されるようになる。

ところが、その会長が失脚して
今まで彼を賞賛し協力してくれた人間達が
一転してこぞって彼の足を引っ張る。

僕は、こんな大ヒット番組に関わった事はなく、
局のトップと特別の関係になった事もないが、
これまでの絶賛が、嫉妬と非難に変わり、
それが大渦巻となるのはよくわかる。

結局、彼は追い詰められてNHKを辞めるのだが、
小説と銘はうっているがほとんど実話であり
また、実話でなければ彼が書く意味がない。

彼は気を悪くするかもしれないが、
彼が作った最高のドキュメンタリーだと思う。

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何をやってるんだ、民主党は

田原総一朗です。

昨年の9月、民主党の鳩山内閣が発足した時には
支持率は約70%あった。
それが、直近の朝日新聞の世論調査では21%と大急降下だ。
恐らく次に出る世論調査では20%を割るだろう。

なぜ鳩山内閣の支持率がこれほど暴落したのか。

一言で言えば、政権党として慣れていなくて
政権党としての認識がないことだ。

困ったことに、民主党には政権党としての意識がなく、
一方、自民党には野党としての認識がない。

両党とも国民に言うべき言葉を何も持ってない。

例えば昨日、前原国土交通相は
高速道路料金についての政府案を引っ込めた。

なぜ引っ込めたと言う説明がない。

もともと民主党は高速道路料金は
無料にするとマニフェストにうたっていた。

前原大臣も、
「高速道路料金無料化の少なくとも実験は行う」
と言明していた。

ところが、小沢幹事長が
自民党時代に高速道路料金を下げるために
用意していた2兆5千億で、なんと、
「新しい道路建設をする」
と言い出した。

参議院選挙の為のばらまきだろう。

前原大臣は、猛然と反対した。

ところが、小沢氏は

「前原君が何か言ってるが、興味もなければ関心もない」

と言い切った。

結局、前原大臣は小沢案をのまざるを得ず、
その為に作成した高速道路料金計画は
近距離では値上がりになる、と言う事になった。

前原大臣自身、矛盾しているとはわかっていながら、
小沢幹事長が「新しい道路建設をする」などとねじ込んだので、
こうした案を作らざるを得なかったのだ。

ところが、小沢幹事長は、
「こんな道路料金が上がる案などのめない」
と断言した。

小沢幹事長が、新しい道路を建設するなどと言った為に
前原大臣はやもなくこういう料金にしたのである。

それをまた、ひねり潰す。

結局、前原大臣はこの計画を断念せざる得なかった。

一体、どうなってんだ、この党は。

つまり、国民に訴えるべき言うべきメッセージはなく、
ウチゲバばかり繰り返している。

例えば、普天間移設問題にしても鳩山首相は
「沖縄に迷惑をかけたくない」と言う事で、
県外、国外を探した。

しかし、県外、国外の可能性はなく、
結局、辺野古にせざるをえなかった。

それに対して、民主党の大臣や副総理や小沢幹事長も
知らんぷりをしている。全く協力しない。

野党ならば、嫌な事は関わらなくてもいいのだが、
政権党と言うのは、嫌な事でも国民に嫌われようと
やるべき事はやらねばならない。
そういう認識がまるでない。

こう述べながら、僕はなぜ民主党の事を
こんなに心配しなければならないのかと
逆にイライラしている。

一つには、昨年の選挙で民主党に投票した事。

そして、せっかく政権を取ったのだから
「もっと真面目にそして懸命にやれよ」
と叱咤激励したいのである。

さて、5月22日(土)午前10時~の
BS朝日「激論!クロスファイア」は

「ギリシャ危機の影響は・・・?どうなる!?日本経済」

をテーマにお送りします。

出演者は、

・大塚耕平さん(内閣府副大臣)
・竹中平蔵さん(慶應義塾大学教授、元総務大臣)、
・高橋洋一さん(嘉悦大学教授)
・水野和夫さん(三菱UFJモルガンスタンレー証券チーフエコノミスト)

以上の方々です。

どうぞお楽しみに!

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普天間問題への僕の思い

田原総一朗です。
何人もの人から
「田原は鳩山首相や官邸を批判しておいて、
急に、マスコミが批判すると
それを批判しだしたのはおかしい」
と、ご意見をいただいた。
率直に言うと僕は、
普天間基地の移設問題で鳩山首相は
本当は昨年のうちに沖縄へ行き誠意を持って謝罪し、
沖縄の人々と何度も話し合うべきだったと思う。
少なくとも、3月までには是非、沖縄に行くべきであった。
5月決着と言ってるのならば、これが限度であった。
だから僕は、
普天間問題で鳩山首相、並びに官邸や担当大臣たちも
きわめて厳しく批判した。
5月4日に鳩山首相は沖縄訪問した。
首相になって初めてである。
あまりにも遅すぎる。
翌日、新聞各紙は鳩山一行の沖縄訪問を手厳しく叩いた。
朝日新聞から産経新聞までが競いあうように叩いた。
それを見て僕は違和感を覚えた。
僕も叩いたのだが、
各新聞が一様に叩いているので、
これは危ないと思った。
論調が一様になるとこれは危険だと感じる。
反対の立場に立たねばと思うのである。
各新聞はそれぞれ普天間問題を
いかにすべきかを主張すべきである、と思った。
なぜ主張しないのだろう。
主張するのを恐れて、
批判に逃げているのではないかと感じた。
そこで、僕なら一体どうすべきなのか、
と言うことを考え、5月8日鳩山首相に会いにいった。
僕は、鳩山首相になぜ3月以前に沖縄へ行かなかったのかと聞いた。
なぜ、徳之島の15000人の反対集会の前に
徳田さんに会わなかったのかと聞いた。
鳩山首相の回りのスタッフがその必要がない、
と鳩山首相を止めたようだった。
5月4日の沖縄訪問も反対したようだった。
本当に遅すぎる、甘すぎると思う。
事態は深刻だと思う。
だけど、ここからスタートするしかない。
奇策も妙案もない。
更に言えば、奇策、妙案の必要はない。
僕は、鳩山首相に
「普天間問題が上手くいかなければ
辞めればいいと思ってるとすれば
それは無責任だ」
と言った。
鳩山さんが辞めても、誰かがやらねばならない。
鳩山さんが係わりを作ったのだから、
鳩山さんにはやりきる義務と責任がある。
僕は鳩山さんに普天間問題と抱き合い心中するべきだと言った。
抱き合い心中とは、政治生命をかけて、必死に取り組むことである。
鳩山首相はわかりましたと言った。
それにしても民主党の大臣や議員達が
みんな普天間問題から逃げている。
民主党の議員たちは、
まだ、政権政党になったという意識がないのではないか。
野党ならば正論を言い、嫌な事はやらなくてもいいのだが、
政権政党は嫌な事でも難しい事でも或いは国民から嫌われても
やるべきことはやらなくてはならない。
政権政党としての意識がかけているようだ。
鳩山さんに厳しい事を言いながら、
僕は、いささか同情した。
さて、5月15日(土)午前10時~
「激論!クロスファイア」は、
「民主にも自民にも異議あり!
“新党”が目指すものとは!?」
をテーマにお送りいたします。
ゲストは、
舛添要一(新党改革・代表)
浅尾慶一郎(みんなの党・政策調査会長)
園田博之(たちあがれ日本・幹事長)
齋藤弘(日本創新党・政策委員長)
以上のみなさんです。
第三極の4党の党首や幹部が勢ぞろいします。
・なぜ民主党ではダメなのか。
・なぜ自民党ではダメなのか。
・彼らは一体、何をしようとしてるのか。
とことん聞きます。
どうぞお楽しみに!
●脳科学の第一人者・茂木健一郎さんと徹底対論した最新刊
『アタマがよくなる勉強会』が大好評発売中!
(詳しい内容を、ご覧いただけます!)
●公式TWITTERも始めました。
田原総一朗の公式ツイッターはじめました。
よろしければぜひフォローください!
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