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民主党苦戦の理由・消費税
参院選を直前に控えて 民主党が非常に苦戦をしている。 朝日、読売はじめ各紙の予想では、 なんと民主党は50議席を割る可能性が強いようだ。 その主たる原因は消費税にある。 菅首相は自民党が消費税10%を打ち出したのを受けて、 民主党も10%と言う数字を表明した。 これが菅内閣の支持率を下げるきっかけになった。 朝日新聞では当初は60%あったのが、ついに39%となり、 読売新聞は64%あったのが、45%となった。 振り返れば、消費税を打ち出した首相は いずれも失脚している。 消費税を導入した竹下登首相、 消費税を3%から5%にあげた橋本龍太郎首相。 消費税を上げることに対する国民の反発は凄まじい。 一つには、菅首相は周到な用意もなく 唐突に引き上げを発表した。 朝日新聞、読売新聞をはじめ全国紙は 消費税値上げを認め、反対意見は皆無だった。 全国紙、そしてテレビも 消費税についての本腰を入れた論議をしなかった だから菅さんはついそれが常識だと 安易に捉えてしまったのだ。 確かに日本の借金は870兆あり、 GDP比率で180%に達している。 こんなに財政が悪化している国は他にない。 更に、イギリス、フランス、 ドイツなどヨーロッパ各国は消費税が20%近いのに 日本は5%とずば抜けて低い。 こういう数字を見ると、消費税の値上げが当然で 10%はまだ少なすぎるとさえ思える。 それに、現在は実は数字の上では景気は良いのだ。 1~3月のGDPの伸び率は+4.9で、5~6月も悪くない。 しかし、景気が良くなったと実感できるのは 東京、名古屋、大阪くらいしかない。 地方、特に参院選で言えば一人区は景気が悪い。 こういう地方の人々にとっては、 景気が悪いのになぜ消費税を大幅に上げるんだと、 いずれも大反発、大反対だ。 実は大新聞、そして全国ネットのテレビは、いずれも東京にあり、 … 続きを読む
日本はなぜ、弱くなったのか
よく「失われた20年」と言われる。 確かに20年、世界の中でも日本の地位は どんどん下がっていく。 例えば、一人当たりのGDPは 2000年には世界で3位であったのが、 2008年には23位に落ちている。 総合国際競争力も、 90年には世界第一位であったのが、 2010年には27位に落ちている。 なぜこれほど落ちたのだろうか。 実は、国際社会の中で日本の技術力は高い。 にもかかわらず、 商売が下手になっているのである。 例えば昨年の暮れ、 アラブ首長国連邦が原子力発電所の発注をした。 実はこれから世界は原子力発電の時代である。 中国を始め、アジアの国々で 原子力発電所がどんどん作られる事になる。 そして日本の原子力発電所建設の技術は世界で一番高い。 世界で最も高い技術を持っているのは東芝である。 2番目が日立製作所、3番目が三菱重工である。 アラブ首長国連邦の原子力発電所の発注をしたのは 石油がピークアウトを迎えオイルメジャー達は 埋蔵量がどのくらいなのか掴んでいるはずである。 つまり、石油の未来は明るくないのだ。 そこで中東の産油国は石油は貴重な輸出品として、 国内の電力は、原子力発電でまかなうことにしたのだ。 僕は、当然アラブ首長国連邦の原子力発電所は 東芝や日立が受注するものと思い込んでいた。 ところが東芝も日立も落ちて、 なんと受注したのは韓国であった。 なぜ技術力が高いはずの日本が負けたのか。 東芝や日立は原子力発電所を作ると言う事で受注しようとした。 ところが、韓国が原子力発電所を作り、しかも運転もする。 そして60年間安全を保障する、と言う条件を示して勝った。 原子力発電所だけではなく、 全部1パッケージで提案したのである。 これをシステム輸出という。 今まで日本は原子力発電所をはじめ テレビ、自動車など単品輸出をしてきた。 … 続きを読む
民主党のこれから
今、民主党の中で鳩山首相退陣論が爆発的に起きている。 特に、7月の参議院選挙で再選を狙う議員達から、悲鳴のように噴出している。 このままでは民主党は参議院選で極めて厳しい。 30台の議席しか取れないかもしれない。 そこで参議院改選組にとっては死活の問題である。議員は落選したらただの人になる。 特に、輿石参議院会長は日教組を母体に当選している。 日教組の中には社民党支持の人たちも少なくない。 彼らが選挙協力しなければ当選は難しい。 そこで、参議院改選組は何とかしなければ、と慌てふためき鳩山退陣論が噴出してきた。 今日、鳩山小沢会談が行われる。 問題は小沢さんが鳩山退陣に踏み切るかどうかだ。 小沢さんが踏み切れば、党内は退陣色が半分をはるかに上回る。 だが、問題は鳩山さんが退陣して後継総理を誰にするかだ。 仮に、菅さんや原口さんが総理になっても参議院選挙は負ける。 負ければ総理は辞めなければならない。 たった1ヵ月半の総理に誰がなるだろう。なり手はいないだろう。 僕は、参議院選挙に負ければ鳩山首相、小沢幹事長両者とも辞めるべきだと思っている。 選挙に負けた責任は両者にあるからだ。 ここで小沢さんが自分だけの生き残り策を講じると事態はややこしくなる。 二人が辞めて9月の末の代表選を早め、選挙をすべきである。 そして、代表に選ばれた人物がフェアに幹事長を決める。 下手をすると、小沢派・反小沢派の権力闘争になる。 こうなると民主党が分裂する可能性もある。 僕は、昨年の選挙で民主党が政権を取ったので、なんとか二大政党制を安定させたいと思っている。 問題は、民主党と自民党の違いがあまりにもないことだ。 アメリカの場合は、キリスト教に忠実なのが共和党、キリスト教より自由になろうとしているのが民主党と明確な違いがある。 更に、共和党は世界の警察として軍事力を重要視し、民主党は対話と協調の姿勢が強い。 僕は、民主党は福祉を重視する政党、自民党は経済成長を重視する政党、そして旗印を明確にすべきだと思っている。 ところが、世論迎合で旗印を明確にできないでいる。 外交については、僕は、ざっくり言えば自民党がアメリカの共和党、民主党がアメリカの民主党の路線をとるのがわかりやすい。 ところが、これも両党曖昧になっている。
日米安全保障と普天間問題について
普天間問題はこじれにこじれているが、日米の関係を考える絶好のチャンスだと思う。 当初、鳩山さんが普天間基地をグアムに移設することを考えていた。 ところがアメリカがグアムはNO、と言ってきた。 理由は「抑止力」であった。 東西冷戦は終った。だけど、アフガン戦争は続いている。 北朝鮮の危機もある。中国が軍事力を拡大している。 だから、アジアの安全平和のための抑止力として、普天間の移設先は沖縄でなければならない、と言うのである。 それでは「抑止力」とはなんなのか? これまで、私達日本人は、抑止力を真剣に考える事をしなかった。 実は日本とアメリカの関係は、日米安保条約を含めて冷戦の時代にできたものである。 20年前に冷戦は終った。 だから日米関係も、ポスト冷戦にふさわしい関係を再構築すべきである。 僕は、鳩山さんにオバマ大統領と会った時に、なぜこれから日米のトップ、そして関係者達が時間をかけ回を重ねて新しい日米関係を構築しよう、その体制を作ろう、と言わずに「トラストミー」なんて言ったのか、と問うた。 鳩山さんは、よくなかったかもしれない、と答えた。 さて、新しい日米関係を構築するにしても、抑止力をどう考えるかが問題である。 僕は、中曽根さんと対談した時に「東西冷戦が終ったと言う事は、世界が平和になることではない」と言った。 中曽根さんは「冷戦が終ったという事は、神が人類にくれた平和を考える為の安定した時間」だと話した。 ところが、すぐにイラクがクエートを侵攻する、という事件が起きた。 そして、イラクがイスラエルと対立しているパレスチナを露骨に支援しだした。 東西冷戦は終ったが、アラブ問題が厄介な事態となった。 2001年に9.11が起きた。 アメリカは怒り、ビンラディンをやっつけようとアフガン戦争が始まった。 更にイラク戦争が始まった。 また、アメリカとイランの関係が急速に悪化した。 東西冷戦とは違う複雑な戦乱の時代となった。 北朝鮮が核実験をし、アジアの安定も壊れた。 僕は、冷戦が終って米軍が沖縄から撤退する日が遠くはない、と考えていた。 だが、そうはならなかった。 イラク戦争にも沖縄基地が使われ、アフガン戦争にも重要なアメリカの拠点となっている。 抑止力という言葉が、新たな現実性を帯びてきたのである。 抑止力など虚の理屈だという意見もある。 だが、僕はジャーナリストとして、理想は求めるが現実から遊離するわけにはいかない。 抑止力など関係ないとは言い難い。 僕は、鳩山首相はいきなり普天間の移設を持ち出すのではなく、日米関係を将来どうするか、 沖縄からグアムに移転、という計画をどのように進めるのか、こういう論議をこそ始めるべきだったと思っている。 選挙の時に、いきなり「普天間を国外、最低でも県外」と言ったのは、気持ちはわかるが、野党ゆえの軽はずみだと判断せざるを得ない。 5月28日の日米共同声明は、結局、普天間基地をずっと続ける、という宣言でしかなかった。 沖縄県民にとっても最悪の事態である。 僕は、鳩山首相、或いは後継首相は、数ヶ月という単位ではないが、沖縄基地のグアムへの転換を真剣にアメリカと討議すべきだと思う。
鳩山さんがノイローゼにならない理由
田原総一朗です。 新聞やテレビでは米軍基地の移設を巡って、 「鳩山さんがぶれまくっている」と報じられているが 実は全くぶれていないのではないかと 私は思います。 鳩山さんは、 「沖縄の人達に迷惑をかけたくない。 だから沖縄以外にもっていきたい」 最初からずっと、 このように考えているのではないでしょうか。 鳩山さんは今、 本気で徳之島への基地移設を 考えているのではないかと思います。 徳之島で15000人の大反対集会が行われました。 これを見た人の大半は、 「徳之島への移設なんて、全く現実味がない」 という意見を持ったと思いますが、 そんなことでは、 鳩山さんはぶれないと思います。 また、 「結局、普天間凍結になるのではないか」 という批判も氾濫するでしょうが、 鳩山さんはぶれないに違いありません。 「沖縄の人に迷惑をかけたくない」 とひたすら思っているからです。 そして、 「その思いは沖縄の人々にも国民にも理解される」 と思い込んでいるに違いありません。 そうとでも考えなければ、 鳩山さんがノイローゼにならない理由が、 私には理解できません。 さて、明日、4月24日(土)の BS朝日「激論!クロスファイア」(10:00~)は、 「女たちが時代を変える!」というテーマでお送りします。 ゲストは、 ・小池百合子さん ・阿部知子さん ・小宮山洋子さん ・香山リカさん です。 … 続きを読む
上海に行ってきました!
田原総一朗です。 今週は、4/11~14まで上海に行っていました。 人口2000万人。 出稼ぎに来てる人を入れると2300~2400万人。 世界一の大都市です。 万博会場などいろいろ見てきたのですが、 日本ではとても出来そうにないスケールです。 「凄いなぁ」「怖いなぁ」と思いました。 上海では、 日本の自民党と民主党とはどこが違うのかと聞かれて、 非常に答えに困りました。 「普天間はどうなるのか?」と聞かれて、 「鳩山さんだけしか知らないのではないかな」 と答えました。 鳩山さんは、わかっているのかな? さて、明日、4月17日(土)、 BS朝日「激論!クロスファイア」(10:00~)では、 外交問題をやります。 ゲストは、 ・福山哲郎さん(外務副大臣) ・森本敏さん(拓殖大学大学院教授) ・歳川隆雄さん(「インサイドライン」編集長) です。 いま気になる問題について、 まとめて議論するつもりです。 どうぞ、お楽しみに! ●脳科学の第一人者・茂木健一郎さんと徹底対論した最新刊 『アタマがよくなる勉強会』が大好評発売中! ⇒ http://bit.ly/dszllI (詳しい内容を、ご覧いただけます!)
サンプロ最終回
今日はサンプロが最終回だった。 1989年4月に「サンデープロジェクト」が発足した時は、ワイドショーだった。 東尾さんのコーナーや、系列各局の若いアナウンサーが土地の花を紹介するとかいろんなコーナーがあった。 僕のコーナーは20分弱で、1回目のゲストは浜田幸一さんだった。 政治を面白く話してもらおうと思ったのである。 当時は、問題になってる政策をとことん議論するとか、 与野党の主張の違いを明らかにする、というようなつもりはなかった。 ところが番組は生き物でどんどん化ける。 湾岸戦争の地上戦が番組中に始まった時、 いろんなコーナーを壊して世界各地からの中継をつないだ。 湾岸戦争の中継一本で放送した。 この辺りから番組の性格が変わってきた。 与野党で対立した政策について、キーパーソンが出演して真剣勝負をする。 或いは、政権与党の内部の亀裂についてそれぞれキーパーソンが出演して 政治生命を賭けて討論する。 天皇問題、被差別部落の問題、拉致問題など、日本のタブーにもどんどん挑む。 宮沢喜一、橋本龍太郎など、何人もの首相が失脚した事がある。 政治的圧力もあった。それらにも抗してきた。 本番の日は20~30人の新聞記者が集まった。 サンデープロジェクトは、あらゆるタブーに挑んだ。 この事が、テレビ局にとって重くなりすぎたのだろう。 残念である。 しかし、僕は悩まない。 BS番組でもっともっとタブーに挑むつもりである。
「第1回 座・高円寺 ドキュメンタリーフェスティバル」前夜祭でした
ドキュメンタリージャパンが中心になって、 座・高円寺でドキュメンタリーフェスティバルが今日から行われる。 率直に言って、今はどのテレビ局も制作費を切り下げていて、 ドキュメンタリージャパンも経営は楽ではないと思う。 こうした中で、ドキュメンタリーフェスティバルを実現させた 努力と労力に感動するとともに、心から感謝したい。 テレビ局がどこもドキュメンタリーに力を入れなくなってきてる。 制作費と時間がかかる上に、 社会や企業や団体の問題点に鋭く切り込む事が厄介がられているのであろう。 だが、社会のあり方、人間のあり方をみつめて、 その魅力の素晴らしさ、そして問題点など取材するのはテレビの中心柱だ。 ドキュメンタリー番組を活性化させ、 発展させるために絶対に必要なイベントである。 昨夜はその前夜祭で、 僕が1969年に東京12チャンネルで作った カルメン・マキを追った「わたしたちは」が上映された。 僕としては、いささかならず面はゆかったが、 集まったプロの方々は温かい目で見てくださった。 本当にありがたかった。 歳をとったが、あの時の若い感性を取り戻さなければならない、 とあらためて感じた。
4月から新番組がスタートします
4月3日(土)朝10時より、 新番組「激論!クロスファイア」がBS朝日でスタートします。 昨日、その記者会見をテレビ朝日にて行った。 BSは開発途上中である。 元々僕は、東京12チャンネル(現 テレビ東京)で ドキュメンタリーを作っていた。 当時の東京12チャンネルは「テレビ番外地」と言われていた。 多くの視聴者達は12チャンネルまでは見ない。 それに制作費も安いので、制作日数もスタッフの数も少ない。 番外地で視聴率を上げるには、とにかく話題にならなくてはならない。 話題になるためにハラハラするような冒険をたくさんしてきた事が、今の僕の原点だ。 僕は番外地も好きなのだ。 必ずやBSのこの番組を話題にしたいと思っている。 今、テレビはコンプライアンスでどんどん窮屈になり、 自由な冒険をしなくなっている。 「やんちゃな番組」を作りたい。