カテゴリー別アーカイブ: 近況報告

戦争の記憶

「日本のいちばん長い夏」を見てくださった方から たくさんのメッセージをいただきました。 ありがとうございました。 僕が戦前に成人だったら、 志賀義雄さんのように 刑務所に長年いれられながら 戦争反対を貫けたかどうか。 正直言って自信はない。 志賀さんは立派だったと思います。 戦時中、大新聞は全部、戦争賛成でした。 これは弾圧の為ではなく戦争が近づくと、 戦争に賛成しないと新聞が売れなくなってしまったのです。 そして大新聞が賛成に転向すると 雑誌や単行本等が大弾圧されました。 このことを忘れてはなりません。 敗戦の時、僕は5年生でした。 率直に言って3年生くらいまでは日本が勝つと思ってましたが、 玉砕玉砕が始まって、これはダメだと思いました。 5年生になると 米軍がいつ日本に上陸するかと言う話題がもっぱらになり、 九十九里に上陸し、僕が住んでいた彦根には 約2ヶ月かかると言うことで、それまでの命だと思ってました。 国民の多くがこういう気持ちだったと思います。 僕は近所の人達と一緒に玉音放送を聞いたのですが、 雑音が多くて内容がよくわかりませんでした。 近所の人達は「たえがたきを耐え、忍びがたきを忍び」 と言う言葉があるので、戦争は続くのだと言っていました。 午後になって、市役所の人がメガホンで 「戦争は終わった」と言って回ったので、 「あぁ、負けたんだな」とわかりました。 「日本のいちばん長い夏」をご覧になった方から、 番組への感想と戦争についてのご意見、体験談等を 本当にたくさんいただきました。 こうした体験などを読ませていただき、 今後も戦争に語っていきたいという思いを新たにしました。

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3時間も討論をした

先日、ドリームインキュベータの役員会で 三時間に渡る大討論をした。 率直に言えば僕は、アメリカの経営者達を信用していた。 ところが強欲をコントロールできなくて、アメリカの金融業界は破綻した。 オバマ大統領は大金融規制を実施しなければならなくなった。 これは、自由主義経済の否定である。 マルクスが資本論を書いた時は 強欲資本家達が労働者から露骨な搾取をしていて、 資本主義は破綻するとみられていた。 その後、経営者達の倫理観が働いて資本論は過去の遺物と思われていた。 だが、これでは第二のマルクスが必要になる。 「なぜ経営者達はこれほどだらしないのか」 と大討論した。

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iPadによる知的革命

iPadを試してみた。 遅ればせながら様々な世界の大学の講義が データベース化されている事を知った。 iPadを教科書にと言う話も含め これは教育革命、知的革命を起こそうとしてると感じた。 しかし、ここでの共通語は英語だ。 英語が今後の知の世界の スタンダードなツールになる事は避けられないだろう。 だが、日本人としては ここになんらかの抵抗をしてみたくなる。 日本語は学べば学ぶほど難しいが 発音しやすいので入り口は容易と聞いた事がある。 発音しやすい事を武器に 日本語に興味を持ってもらうと言う仕掛けを 海外にしていくのはどうか。 言ってみれば言葉のマーケティングであり言葉のセールスだ。

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中国で感じたこと

4月5日~7日に東京で日中ジャーナリスト会議を行った。第五回目だ。 この会議の最終日のディスカッションは、5月3日(月・祝)17時~ NHKBS1で放送予定だ。 ぜひ見てほしい。 また、4月12日~14日まで、上海に行ってきた。 驚くことがたくさんあった。 上海の人口は2千万人を超えている。東京の約2倍だ。 出稼ぎにきている人は更に2~3百万人いる。 世界一の大都市である。 日本人の数も、約8万人。ロスやNYを超えて、これも世界一である。 万博を直前にして活気に燃えている。 僕はあっちこっちへ行くのに東京の感覚のまま車で2~30分のつもりでいたら 全部、1時間以上かかり、改めてその広さを思い知らされた。 チョウケイセイ元大臣が、僕が上海へ行くと知ってわざわざ北京から来てくれた。 そして、上海の共産党の幹部達と2時間以上話し合った。 上海の大学教授達も15~6人集まって、ディスカッションをした。 日本の上海の総領事やアメリカ総領事にも会った。 これまで日本は、アメリカをモデルにしてやってきた。 しかし、中国のGDPが日本を越えた今、 中国モデルという事を考えなければならないのではないか、と思わせられた。 中国は共産党の一党支配で問題も様々であるが、ともかく決定が早い。 そしてアセアンやアフリカで大活躍している。 日本は決定が遅くて、いつもタイミングを外している。 それにアメリカやヨーロッパが不況にあえいでいる中で、10%以上の高度成長を続けている。 学者達とのディスカッションで、私は質問した。 「日本では昨年、ずっと政権の座にあった自民党が選挙に敗れて民主党が政権の座に着いた。 選挙によって政権交代が行われたのである。アメリカ、イギリス、フランス、ドイツなど 旧西側の国々は、いずれも選挙によって政権が変わるのが当たり前になっている。 それに対して中国では選挙というものがない。経済では少々の自由があるのに、 政治では競争の自由がない。これは、健全なのか?不健全なのか?」と聞いた。 学者達は、しばらく沈黙して一人が「確かに日本は自民党から民主党に変わったけれども、 大した変化がおきてないではないか」と言った。 更に「なまじっか選挙があるので、自民党も民主党もいわゆる世論迎合になっている。 早い話が870兆も借金があるのに、自民党も民主党も消費税を上げられない。 欧米の国々はいずれも消費税が10%台後半、スエーデンは25%である。 それに対してわずか5%。低すぎる。これをあげられないのは世論迎合以外の何ものでもない。 民主党が普天間の米軍基地への移設が決められないのも世論迎合ではないのか。」 中国側のこうした意見はいずれも一理ある。 僕はあえて言った。「選挙があるよりないほうがいいのか?」 すると、しばらく沈黙が続いたあと「今、中国でもっとも必要なのは民主化と言うことである。 中国共産党の民主化が必要である。このままでは、中国はやっていけない。 … 続きを読む

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与謝野馨にとことん聞きます!

田原総一朗です。 BS朝日「激論!クロスファイア」が いよいよスタートしました。 心気一点、この変化を私自身、 とても楽しんでいます。 さて、明日、10日(土)午前10時放送の 「激論!クロスファイア」のゲストは 与謝野馨さんと、江田憲司さんです! いま、話題の人です。 新党への抱負と期待をとことん聞きます! どうぞ見て下さい。 ●脳科学の第一人者・茂木健一郎さんと徹底対論した最新刊 『アタマがよくなる勉強会』が大好評発売中! ⇒  http://bit.ly/dszllI (詳しい内容を、ご覧いただけます!)

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新番組始まります

明日からスタートのBS朝日「激論!クロスファイア」の収録が、たった今終わった。 第一回目のゲストは、野田聖子さん、辻元清美さん、蓮舫さん、勝間和代さん。女性の議員としてはベストメンバーだったと思う。議論が白熱し圧倒された。

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「誕生!中国文明」応援団に選ばれました

7月6日(火)~9月5日(日)まで、上野の東京国立博物館 平成館で 河南省で発見された彫刻、青銅器、陶磁器など 150件以上の名品を展示する「誕生!中国文明」が行われる。 その応援団に選ばれ、3月18日にその展覧会の報道発表会だった。 僕は、日中ジャーナリスト交流会を、東京と北京で既に5回行っている。 このところ、中国のジャーナリスト達はとても自信を持ってきている。 昔は、日本に対して歴史認識、 例えば、日本の侵略などの話をしきりに出していた。 それを出さないと日本と対等に論議できなかったからだ。 だが、今は中国は力をつけてきた。 これからはもう歴史認識の話はしない、と言った。 中国は大いに自信をつけたのである。ある意味、怖いと思う。 彼らとディスカッションすると、 中国の4千年の歴史の深みを、とても感じざる得ない、 と、いうような話をした。 河南省は、昨年末「三国志」の曹操のものと思われる墓が 発見され話題になっている。 その河南省の文明を深く掘り下げたこの展覧会は、 見ごたえのあるものだろう。

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陰山英男さんのお話を伺って

月に1度の故郷滋賀の琵琶湖塾で、立命館大学の陰山英男さんを講師に呼んだ。 陰山さんは、100マス計算でその名を全国的にとどろかせた人物である。 陰山さんが30歳前、山口の小学校の先生の時であった。日本の小学校・中学校などの生徒の学力低下が大問題となったのは、1999年であった。 ところが、陰山さんによるとそれ以後、学力はほとんど向上していないと言う。 なぜ学力が向上しないのか、教育とは何か、いかにあるべきか、と言う論理的な論争や討論ばかりが繰り返され、具体的なやり方のモデルが出てこないのである。 その点、陰山さんの話は明快である。 例えば小学生で、夜9時に寝る子供、10時に寝る子供、そして11時以後に寝る子供では成績に大きな差が出来る。 また、8時間以上寝る子供、7時間寝る子供、6時間寝る子供、5時間寝る子供、睡眠時間によっても、成績に大きく差が出てくる。 陰山さんは、「早寝・早起き・朝ごはん」この3つが学力を上げ、知能指数を上げる方法だと言っている。 現に、いくつかのデーターがそれを証明している。 陰山さんはまた、現在の教育にいくつもの問題点があることも指摘した。 例えば、中学の社会ではヨーロッパの国は1つ、日本の県は3つしか教えないそうである。それで義務教育を終ってしまう。 また、分数の計算でも5分の3-4分の1という計算はするが、2と3分の1+1と4分の1、といった計算はしないで終るらしい。 陰山さんは、ともかく漢字を書くこと、計算をする事、その反復練習をする事、それが大事だと強調した。 会場のお客さんたちは熱心に聞き入っていて、質問も多かった。 教育は子供を持つ誰にとっても切実な問題なのである。 追伸 10月2日の長崎での講演で、「将来米が足りなくなるので、諫早湾を埋め立てて田んぼにしようとした」と話をしましたが、これに対して、 「諫早湾干拓は埋め立てたのではなく、潟土を自然のまま乾燥させたものです」とご指摘がありました。 ご指摘どおり訂正いたします。 ご指摘に感謝しております。

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乱歩歌舞伎「京乱噂鉤爪」観劇

松本幸四郎と市川染五郎の「京乱噂鉤爪(きょうをみだすうわさのかぎづめ)」を観た。 幸四郎、染五郎父子はなかなか野心的で、冒険に敢えてチャレンジをする。 この芝居は、江戸川乱歩原作「人間豹」をもとに、なんと主役は明智小五郎だと言う。 しかも時代は幕末、尊皇攘夷と開国佐幕が対立し血みどろの戦いを演じていた時代である。 そこに明智小五郎が登場して何をするのか。 歌舞伎の伝統芸をどこまで生かし、どこまでブチ破るのか。 面白いと思って観劇したのである。 主役は染五郎演じる人間豹だった。 人間豹は子供の頃、人間と豹が合体した生き物として見世物にされた。 その事の恨みでともかく人間達を、世の中を混乱させ崩壊させたいと願っているのである。 冒頭、当時流行っていた「ええじゃないか」の踊りのシーンから始まる。 庶民が苦しい生活から逃れる為に、「ええじゃないか」と踊りながら、伊勢神宮に参る。 或いは、伊勢まで行かなくても踊り狂う。そこへ、人間豹が現われて庶民達を次々に殺戮する。冒頭から衝撃的な場面である。 京都で有名な人形師がいる。名人で魂の入ったような人形を作る。 ところがその息子の代になってから、息子が金儲けに目がくらみ、父親の作った人形を次々に売る。ついには父親の生命をかけた形見の人形までを売ってしまう。 その息子の妹になるのが大子。大子は染五郎の二役である。 その大子が父親の魂が入った人形を売るのを大反対するが、ついに人形を売ってしまう。その形見人形を買う人物こそ鏑木幻斎である。陰陽師として朝廷に深く入り込み、実は天下を狙うくせ者である。この陰陽師と対決するのが松本幸四郎扮する明智小五郎だ。 問題の人間豹は、陰陽師の妖術にかけられて陰陽師の手先となっている。 一幕の終わりは人間豹がアクロバットのように宙吊りになり何回転もしながら、2階へ消えていく。この芝居の一つの目玉になっている。染五郎の演技はダイナミックである。 二幕では、明智小五郎までが陰陽師の妖術にかかって力を失ってしまう。 人間豹は染五郎演じる大子まで殺してしまう。 だが、最後に人間豹は懸命に陰陽師の妖術と戦いついには陰陽師を殺す。 随所に歌舞伎では見られない新しい試みが導入されている。 エンタティメントとしての配慮も充分凝らされていて、充実感を味わった。 なお、この芝居の演出は松本幸四郎、原案は市川染五郎である。 幸四郎・染五郎親子の思い切ったチャレンジは評価に値する。

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「手塚治虫戦争館」に出演して

NHK BS2の「手塚治虫戦争館」という番組より出演依頼がきた。3時間の番組で、5時間分VTRを撮るのだという。 出演者は私の他に、漫画家 里中満智子さん、 作家・映画監督 矢作俊彦さん、精神科医 香山リカさん、タレントの森下千里さん、若いのに昭和文化に詳しい俳優の半田健人さんの5人だった。 私の中で、手塚治虫は特別の漫画家である。 誇張でなく、漫画を芸術の域にまであげた人物だと思っている。 手塚治虫の漫画は、徹底的な反戦争、反暴力、そして反国家、反米でもあった。 「鉄腕アトム」や「火の鳥」「ジャングル大帝」など有名作が数々あるが、あらためて点検してみると、物凄い多作の作家であることがわかった。夜は2~3時間しか寝ていなかったのではないか。 手塚治虫の漫画はメッセージ性が強くてある種、イデオロギーの押し付けのように聞こえるかもしれないが、彼は驚異的なエンタティーナーである。 ストーリーの展開が鮮やかで面白い。天才的ストーリーテーラーである。 しかも展開の規模が非常に大きくてダイナミックだ。 どんな作品でもグイグイ引き込まれて最後まで読まされてしまう。 一番に言わねばならない事だが、絵が抜群に上手い。 そして漫画の絵が非常に動きがある。動きのある絵を描くのが見事だ。 私は中でも「アドルフに告ぐ」という5巻モノの漫画に魅入られている。 アドルフ・ヒットラーと神戸で生まれ神戸で育った2人のアドルフ、1人はドイツ人で1人はユダヤ人である。この3人が主人公でそれこそスケールが大きく、スリルにとんだドラマが展開される。 手塚治虫の漫画が面白いのは、悪人と言うものがいない。ヒットラーもドイツ人のアドルフもユダヤ人のアドルフにも、それぞれ強烈な正義がある。 その正義を貫くことで3人とも命を失う。正義が国を、世界をぶっ壊し、人間をぶっ壊す。その怖さを見事なまでに描いている。手塚治虫が亡くなったのは1989年だった。 60歳だった。非常に短い人生だった。 寝る時間を割いて、描いて、描いて描きまくった。その無理が寿命を縮めたのだろう。 ところで、この89年と言うのはとても重要な年である。 東西冷戦が終った年であり、日本のバブルが絶頂からどん底に急降下する年である。 美空ひばりさんが亡くなった年でもある。まさに戦後の長い時代が終ったと言える。 本当は手塚治虫に冷戦後の時代を描いてほしかった。米ソの対立は終ったけれども、南北問題やテロの問題や様々な問題が出てきた。 この時代に手塚治虫がいないのが残念でならない。

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