月別アーカイブ: 5月 2010
「ガラスの巨塔」を読んで
元NHKの今井彰の書いた「ガラスの巨塔」という話題の小説を読んだ。 非常に面白かった。 今井は「プロジェクトX」のプロデューサーで、 一時はテレビ界の最高のプロデューサーとしてもてはやされた人物であった。 芸術祭賞をはじめ、数々の賞を受賞している。 僕自身、テレビ界で生きているので、 今井の気持ち、苛立ちや悔しさなどが良くわかる。 今井は地方局出身で、 湾岸戦争で捕虜となったアメリカ兵の家族を克明に取材した。 その粘り、執拗さには頭が下がる。 この番組をきっかけに彼は認められ、 大ドキュメンタリーをいくつも物にする。 そして「プロジェクトX」のプロデューサーとなり、 会長にまで深く信頼されるようになる。 ところが、その会長が失脚して 今まで彼を賞賛し協力してくれた人間達が 一転してこぞって彼の足を引っ張る。 僕は、こんな大ヒット番組に関わった事はなく、 局のトップと特別の関係になった事もないが、 これまでの絶賛が、嫉妬と非難に変わり、 それが大渦巻となるのはよくわかる。 結局、彼は追い詰められてNHKを辞めるのだが、 小説と銘はうっているがほとんど実話であり また、実話でなければ彼が書く意味がない。 彼は気を悪くするかもしれないが、 彼が作った最高のドキュメンタリーだと思う。
何をやってるんだ、民主党は
田原総一朗です。 昨年の9月、民主党の鳩山内閣が発足した時には 支持率は約70%あった。 それが、直近の朝日新聞の世論調査では21%と大急降下だ。 恐らく次に出る世論調査では20%を割るだろう。 なぜ鳩山内閣の支持率がこれほど暴落したのか。 一言で言えば、政権党として慣れていなくて 政権党としての認識がないことだ。 困ったことに、民主党には政権党としての意識がなく、 一方、自民党には野党としての認識がない。 両党とも国民に言うべき言葉を何も持ってない。 例えば昨日、前原国土交通相は 高速道路料金についての政府案を引っ込めた。 なぜ引っ込めたと言う説明がない。 もともと民主党は高速道路料金は 無料にするとマニフェストにうたっていた。 前原大臣も、 「高速道路料金無料化の少なくとも実験は行う」 と言明していた。 ところが、小沢幹事長が 自民党時代に高速道路料金を下げるために 用意していた2兆5千億で、なんと、 「新しい道路建設をする」 と言い出した。 参議院選挙の為のばらまきだろう。 前原大臣は、猛然と反対した。 ところが、小沢氏は 「前原君が何か言ってるが、興味もなければ関心もない」 と言い切った。 結局、前原大臣は小沢案をのまざるを得ず、 その為に作成した高速道路料金計画は 近距離では値上がりになる、と言う事になった。 前原大臣自身、矛盾しているとはわかっていながら、 小沢幹事長が「新しい道路建設をする」などとねじ込んだので、 こうした案を作らざるを得なかったのだ。 ところが、小沢幹事長は、 「こんな道路料金が上がる案などのめない」 と断言した。 小沢幹事長が、新しい道路を建設するなどと言った為に 前原大臣はやもなくこういう料金にしたのである。 … 続きを読む
普天間問題への僕の思い
田原総一朗です。 何人もの人から 「田原は鳩山首相や官邸を批判しておいて、 急に、マスコミが批判すると それを批判しだしたのはおかしい」 と、ご意見をいただいた。 率直に言うと僕は、 普天間基地の移設問題で鳩山首相は 本当は昨年のうちに沖縄へ行き誠意を持って謝罪し、 沖縄の人々と何度も話し合うべきだったと思う。 少なくとも、3月までには是非、沖縄に行くべきであった。 5月決着と言ってるのならば、これが限度であった。 だから僕は、 普天間問題で鳩山首相、並びに官邸や担当大臣たちも きわめて厳しく批判した。 5月4日に鳩山首相は沖縄訪問した。 首相になって初めてである。 あまりにも遅すぎる。 翌日、新聞各紙は鳩山一行の沖縄訪問を手厳しく叩いた。 朝日新聞から産経新聞までが競いあうように叩いた。 それを見て僕は違和感を覚えた。 僕も叩いたのだが、 各新聞が一様に叩いているので、 これは危ないと思った。 論調が一様になるとこれは危険だと感じる。 反対の立場に立たねばと思うのである。 各新聞はそれぞれ普天間問題を いかにすべきかを主張すべきである、と思った。 なぜ主張しないのだろう。 主張するのを恐れて、 批判に逃げているのではないかと感じた。 そこで、僕なら一体どうすべきなのか、 と言うことを考え、5月8日鳩山首相に会いにいった。 僕は、鳩山首相になぜ3月以前に沖縄へ行かなかったのかと聞いた。 なぜ、徳之島の15000人の反対集会の前に 徳田さんに会わなかったのかと聞いた。 鳩山首相の回りのスタッフがその必要がない、 と鳩山首相を止めたようだった。 5月4日の沖縄訪問も反対したようだった。 本当に遅すぎる、甘すぎると思う。 … 続きを読む
こんな首相は前代未聞だ
田原総一朗です。 鳩山首相の沖縄訪問には どの新聞もテレビもおおいに戸惑っているようです。 色んな表現はあるが、 ようするに戸惑っているのです。 なぜこの時期に沖縄を訪問したのか。 誰が考えても名護の市長選の前、 つまり昨年中に訪問すべきでした。 更に徳之島の三町長と会う前に 徳之島への移転を言ってしまった。 なぜわざわざ9万人反対集会の後に訪問するのか。 なぜ徳之島の1万5千人の反対集会の後に三町長と会うのか。 矛盾だらけです。 この矛盾だらけを、 なぜ、鳩山さんがやってしまうのかと言う疑問。 これを素直に言うのは幼稚すぎるとでも マスメディアは考えているのだろうか。 鳩山さんという人は、よほど育ちがいいのか、 事前の根回しとか裏工作をやる気が全くないらしい。 こんな首相は前代未聞である。 仲井真知事も名護の市長も徳之島の三町長も 呆れ返っているのではないか。 ところが鳩山首相にはひるみも絶望感も全くない。 これから何度でも沖縄を訪問すると言っている。 僕のような普通人には考えられないが、 鳩山さんは全て真っ正面こそ誠意、 事前工作や裏交渉などは不誠意だと考えているのではないか。 常識的には無茶苦茶だが、 意外に沖縄も徳之島も鳩山ペースに乗る。 少なくとも宇宙人首相は これしかないと思い込んでいるのだろうか。 さて、5月8日(土)午前10時~ BS朝日「激論!クロスファイア」は 「総理の沖縄訪問に成果なし 小沢氏には“起訴相当” 鳩山政権はもう限界…!? 民主党のキーマン直撃!」 です。 出演者は、 仙谷由人(国家戦略担当大臣) 細野豪志(民主党副幹事長) … 続きを読む